2010年9月27日月曜日

本は10冊同時に読め! @成毛 眞


”本を読まない人はサルである!”。
衝撃的なサブタイトルが冠されているのが本書です。

読書が必要であることは前提として、如何により良い読書を実現するかの指針が書かれています。

・どのように読書をすればいいのか
・読書は生活にどんな良いことが発生するのか
・どんな本を読むべきか
・著者はどんな本を読んできたのか
こんな話題が著者のユニークな方法として紹介されています。

例えば、タイトルとなっているように、読書は10冊同時に行いなさい、という独特の方法。
それも、ある特定分野の書籍を読むのではなく、物理学、江戸時代の文化、大戦中のノンフィクション、あるいは経営学の論文というような、多岐のジャンルにわたった(著者が言うにはぶっ飛んだ)本を、同時に読みなさいというのです。

そうすることにより、脳内の知識のバランスが取れ、さらに、多くのカテゴリーの知識が自然に組み合わさり、無限のアイデアが出てくるというのです。

これには、私にも思い当たるところがあります。
私はアイデアに行き詰ったときは、普段見ないテレビを見るようにしています。
そのとき放映されている番組から興味のおもむくままに選局し、鑑賞します。
番組をみながら、現在考えあぐねていることについて、ぼんやり考えます。
すると、出演者のちょっとしたコメントや、番組の内容と反応して、30分間でいくつもアイデアが浮かんできます。

10冊同時に読むことで、あっちのこれと、こっちのそれと、頭の中の知識が反応して、新しいものが生まれるのです。

あのジェームス W ヤングさんが言う、”アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない”という意見にもぴったり一致します。

さて、本文をご覧の読者さんは、読書の大切さは十分理解されているでしょうから、読書の価値はスキップして”どんな本を読むべきなのか”を取り上げます。
これは、私が本書で最も衝撃を受けた箇所でもあります。

成毛さんは、成功本を読むのをやめ、世界の文学作品と「ロンドン・エコノミスト」を読めと書いています。

「成功とはイノベーション、つまり革新性のあることを実現できたときにはじめて成り立つものだ。他の人が思いつかないようなビジネスをして、他の人がマネできない生き方をしてこそ、自分の人生を生きているのではないか。」(53page)

成功本に書かれているのは、過去のイノベーションであり、誰かが過去に成し遂げたことです。そこに書かれていたことを実践すると、一時的に上手くいくかも知れない。しかし、人と同じことをしている(ベストセラーの成功本を読んでいる)かぎり、結局は同じ穴に戻ってきてしまう。

その代わりに、世界の文学を読む。
例えばそれは、シェークスピアであり、ブコウスキーである。
世界の経営者はそれらを読んでいる前提で話をする。知っていないと会話が成立しない、とも書いています。

また、「ロンドン・エコノミスト」も挙げています。
その雑誌の内容は、「いかに人を支配するのか」とのこと。
欧米では、「ロンドン・エコノミスト」を読むか読まないかは、人間か非人間かというほど明確な差があるようです。
成毛さんの著作によくある、歯に衣着せぬ書き方が、事実を良く表していると思います。

では、どのように実践すればいいのでしょうか。

まず、何を読むべきか。
成毛さんは、松岡正剛さんの「千夜千冊」を紹介しています。
有名な著者の著作から、氏が独断で1冊を選び評してい企画です。
そこにリストアップされた作品は、どれも良質のものばかりです。

さらに、どう読むか。
”まずは同時に3冊読みなさい。”
これは、本文には書かれていませんが、目次のサブタイトルとなっています。
最初から10冊は無理がありそうだというときは、3冊ないしは5冊から始めてみるのがいいでしょう。

最後に、この本から受けた行動指針を示します。
「1日3冊に目を通す。」

毎日読みきる必要はないでしょう。
しかし、短い時間でもよいので、一日3冊に目を通し、アイデアの幅を広げます。


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