2010年9月30日木曜日

渋谷ではたらく社長の告白 @藤田 晋

"21世紀を代表する会社を創る"
コネクションも資金もほとんどない状態で、こんな夢をかかげた人物がいます。
Cyber Agent 代表の藤田晋さんです。

彼は、1998年の会社設立以来、驚異的なスピードでCyber Agentを成長させてきました。
本書は、彼の半生とともに、成長の軌跡を記した本です。

藤田さんは、1973年福井県で生まれます。
彼の父は、会社に対して非常に愛情の深い人でした。
彼は、そのことに違和感を抱いていました。

彼は、高校を卒業後、青山学院大学に入学、上京します。
そして、誰もが陥る大学生活という名の温床にどっぷり浸かってしまいます。
雀荘のアルバイトをして過ごす日々。
違和感と焦燥感を感じながらも、2年生が終わる頃には、”社員にならないか”と誘われるほど、麻雀は彼の生活に入り込んでいました。

しかし、このままでは、会社を設立するという目標が達成できないと感じた彼は、一念発起します。
最初の行動は、新しいスーツと「フロム・エー」を買いに行くこと。
とにかく、スーツを着て働く仕事をしよう、と考えました。

スーツに身を包み、リクルート出身者が創業した広告会社にアルバイトで入りました。
彼は、ここで実態をやや伴わない名刺を渡され、広告を売り歩きました。
この会社での経験を通して、営業のスキル、人脈の大切さを学びました。

卒業後、当時はまだ小さかったインテリジェンスに入社します。
ここで、宇野社長と出会うのです。

彼の経歴は、いくつもの局面で出会いに支えられています。
出会いが危機から救い、出会いが機会を広げました。

宇野社長は、彼を懇意にしてくれました。
それに応えるように、彼は自らハードワークを決め込みます。
誰よりも早く出社し、誰よりも遅く退社しました。土日もGWも働きました。
まだ90年代だったとは言え、ワーク・ライフ・バランスと叫ばれて久しい昨今では考えにくいワークスタイルです。

彼は独立後も、このスタイルを突き通します。
週に110時間働くことだけを決め、会社に住みこむほどの勢いで働きました。
仕事がなく時間があるときには、次の企画のコンテストを催しました。

さて、時間は創業のときにさかのぼります。
彼は、会社をつくることだけは、変わらず思い描いていました。
しかし、インテリジェントを退社した後も、具体的に何をどうするかは考えていませんでした。
ただ、営業マンとして自信があったので、何かを売れば絶対に大丈夫と考えていたそうです。

創業時、彼は原宿にオフィスを構えます。
そのオフィスは、当初の予算をかなりオーバーした物件。
それでも彼は、”オフィスに実態を合わせていけばいい”と考え、入居を決断します。

その後、オフィスを移るたびに、現在の自分たちの実力より、数倍格上の物件を選んでいきます。
会社の業績は、オフィスのレベルに合わせるように急成長していきます。

ついに、彼が26歳のとき、最年少タイの記録で、株式上場を果たします。

本書は、上場後の株主とのやりとりでの葛藤などを含め、その後の成長まで描かれています。

本書から得る行動指針は、
「時代錯誤にハードに働く」
です。

一時期前、”アンチ ワーク・ライフ・バランス”という言葉が流行しました。
家庭を持つなどしたらまだしも、若い時期には、死にものぐるいで働くということが必要だと思います。
その経験が、年を重ねても踏ん張れる土壌になるのだと感じます。


2010年9月29日水曜日

すべては一杯のコーヒーから @松田 公太


タリーズコーヒージャパン創業者であります、松田公太さんの半生を綴った起業物語です。

松田さんほど、育ちながらにして、国際感覚を身に着けた人は稀でしょう。

彼は1968年12月、宮城県に生を受けます。

彼の父親は水産会社に勤めていました。
その為、転勤が多く、彼が5歳のとき、西アフリカのセネガルに転勤のため、家族全員で移住しました。

父親は、非常に厳格で、さらにローマではローマ人のように振舞うという「現地主義」を徹底的に実践する人でした。
現地の学校に通い、現地のものを食べる。
そのようにして、彼の価値観は形成されていきました。
食文化の重要さに目覚めたのもセネガルの頃でした。

アフリカでは珍しい日本人。
やはり、いじめの対象のなることがありました。
「中国人」と揶揄されることもありました。

その後、帰国します。
東京都、大田区。
小学校では、算数や漢字で差がついていました。
日本語がたどたどしいこともあり、「アフリカ人」というあだ名がつきました。

やがてひとつ学年があがり、10歳になると、ボストン近郊のレキシントンに移り住みます。
英語にとまどいました。しかし、アメリカでは不安にしていたいじめはなく、「クーツ」という愛称で親しまれました。

このころ、食文化に対する興味が、使命感へと変化します。
当時アメリカではあまり食されていなかったお寿司を広め、ひいては「日本の食文化を海外に広め、外国人が持つ日本食へ先入観をかえること」、また逆に「外国の食文化を日本に紹介すること」を自分でやってみたいと考えるようになりました。

アメリカには高校卒業まで暮らし、大学入学と共に帰国しました。
筑波大学に入り、アメフト部で汗を流しました。

バブルの頃の異常ともいえる接待漬けの就職活動を経て、三和銀行に入行します。
銀行時代は良い波も悪い波も経験しました。
このとき、弟が亡くなりました。
何もしてあげられなかった悔しさで胸が痛みました。
「あのとき、もし私が金持ちだったら……そう思うと、今でも悔しくてたまらない。」(115page)

そして1995年12月、まだ三和銀行に在籍しているとき、友人の結婚式に出席するため、ボストンを再び訪れました。
そこで、スペシャリティコーヒーと出会うのです。
嫌な酸味がなく、コクがあるコーヒー。
彼はドリップコーヒーのあとすぐに今度はラテを飲みました。

その味に感動した彼は、帰国後再度アメリカにわたり、シアトルでコーヒーショップを行き当たる限り飲み歩きました。その数は50店に上りました。
タリーズには、そのとき出会いました。
最初の一口で感動を覚え、その感動は飲み歩きを終えるまで変わりませんでした。

帰国後、彼は早速、タリーズに連絡を取りました。
銀行での業務を終え、深夜にメールを送り続けました。
しかし、返信は「ご忠告ありがとう」という程度のものだった。

彼はあきらめなかった。
タリーズの代表トム・オキーフが帝国ホテルに滞在していることを知り、押しかけた。
そこで彼は、タリーズが日本で成功するには、徹底的なブランディングが必要だと諭した。
タリーズに必要なのは、大手の流通に乗せることではなく、1等地である銀座の店舗なんですと説得した。
オキーフはこれに反応した。
ついに、何の資本的バックグラウンドのない彼と契約が交わされた。

本文は、このあと銀座に1号店を出し、苦労しながらも店舗を増やし、上場したあとの出来事まで、言及されています。
しかし、松田さんの濃密な人生を考えると、ここまででも十分得られることがあるでしょう。

私達が、彼の半生から得る行動指針は、次の通りです。
「幼い頃からの興味をもう一度見直す」
「そして、その興味を人の役に立てる方法を考える」

彼と同様、私達が小さい頃から興味を抱き続けた対象には、相応の知識、こだわりが詰まっているはずです。
その知識はきっと、人の役に立てる道があるはずです。

Keep knocking!


2010年9月28日火曜日

ユダヤ人大富豪の教え -幸せな金持ちになる17の秘訣- @本田 健


アメリカに1年間滞在した著者が、あるユダヤ人の大富豪である老人から、幸せなお金持ちになる秘訣を習得する物語です。
文章は、物語調でかかれており、平易であっという間に読んでしまいます。

彼は、老人から17の秘訣を学びます。
その秘訣を目次から、文末に引用します。

どの秘訣も魅力にあふれていますが、今回は2つ取り上げて紹介します。

■第1の秘訣 社会の成り立ちを知る

「世の中には、二通りの人間しかいない。自由な人と不自由な人だ。」(43page)
不自由な人は、会社員、その会社の社長、自営業者、医者、弁護士です。
一方、自由な人は、有名なレストランのオーナー、印税を得る作家、画家、特許を持つ人、地主です。
不自由な人は日常的に仕事をし、自由な人は好きなときに仕事をします。
不自由な人はいつも時間に追われ、自由な人は先回りします。
不自由な人は仕事をしないと早晩生活に行き詰ってしまいます。
自由な人は仕事をしなくても生活することができます。

では、どのようにして、不自由な人から自由な人へシフトすればいいのでしょう。
著者は簡潔に次のように答えています。

「ビジネスシステムをつくるかどうか、これが成功の鍵を握る。」(52page)

ビジネスシステムを持つ。
私達にとっては、聞きなれているけれど、どうにも実感のわかないフレーズです。
具体的になにを実行すれば分かりません。

著者は、そこに3つのヒントを与えてくれます。

「君が提供したサービスの量と質=君が受け取る報酬」(39page)
「お金儲けのことばかり考えている連中より、仕事が大好きでしょうがない人間のほうが成功する」(41page)
「現在の世の中は、経済価値や喜びを与えた人間が豊かになるようになっている」(60page)

私達は、自分の好きなことを、お客様にサービスとして提供します。
そのサービスに、お客様が喜んでくれると、私達が豊かになります。
豊かさの度合いは、そのサービスの質と量に比例しています。

私達がまず取り組むべきは、自分の好きなことは何かを見極めることと言えます。
次に、その好きなことについて、お客様の役に立つことを提供する。
その努力を続けることで、私達は自由人に近づけるのでしょう。

好きなことは何か。
それは、どのように人の役に立てるのか。
真剣に考えてみる価値があります。

私の場合であれば、好きなことはフランス料理とソフトウエアです。
この2つを組み合わせることで、なにかお客様に喜んでいただけるものを提供できるかも知れません。

■第8の秘訣 お金の法則を学ぶ

「お金には、原則がある。この大きな原則抜きにして、お金持ちになるのは非常に難しい。
その五原則は、
1たくさん稼ぐ
2賢く使う(節約)
3がっちり守る
4投資する
5分かち合う
の五つだ」(153page)

この中でも、特に「2賢く使う(節約)」が重要です。

多くの人は、たくさん稼げば金持ちになれるだろうという間違った観念を持っています。
年に数億円稼ぐスターも、自己破産に陥ってしまいます。
それは、正しくない使い方をしているからです。

貧乏な人は、頑張っているご褒美に買っちゃおうと消費します。
金持ちは、いまの私には必要ないと、購入せずにいます。欲しいものが出たら、一週間待ち、それでも欲しければもう一週間待ちます。それでも欲しければ、購入します。待つことで、余計な買い物を減らすことが出きるのです。

お金の使い方を習得すれば、それほどたくさん稼いでいなくとも、自由人になれる確率はぐっと高まるそうです。
お客様になにを提供できるかを考えると共に、正しいお金の使い方も学びたいものです。

さて、最後にこの書籍からの学びを基に行動指針を決定します。
今回は二つの行動指針を策定します。
「好きなことをとことんリストアップする」
「欲しいものは買う前に1週間待ってみる」

好きなことを列挙して、その組み合わせから何かお客様の役に立てるサービスがないか考えてみます。
さらに、無駄な出費は極力抑えるように、ご褒美買いは控えます。


■目次
第1の秘訣 社会の成り立ちを知る
第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる
第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直感力を高める
第4の秘訣 思考と感情の力を知る
第5の秘訣 セールスの達人になる
第6の秘訣 スピーチの天才になる
第7の秘訣 人脈を使いこなす
第8の秘訣 お金の法則を学ぶ
第9の秘訣 自分のビジネスをもつ
第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方
第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう
第12の秘訣 パートナーシップの力を知る
第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける
第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること
第15の秘訣 失敗とうまくつき合う
第16の秘訣 夢を見ること
第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る